Vモデルを利用する
これは昨日出て話ではなく,昨年末の研究会でしたね.
「SDMの先生は,無理やりVモデルで表現させようとする」
昨日の研究会の開始前にもこの言葉をきいたので,
わたしなりに補足しておきます.
わたしの授業では,この点を結構しっかり説明しているつもりなのですが・・・
モデルは,物理法則式から東京コレクションのモデル嬢まで,広く使われる言葉ですが,
要は,(ある程度)一般化した構造体に表現したものです.
重力の法則式は,地球上でものが落下するときに,かならず発生する法則です.
もちろん,風やその他の影響がありますから.この式通りにすべてのものが落ちることはなく,現実とはことなりますが,このモデルを基盤として,それに別の法則や情報を加えることで,すべての落下運動は説明できます.
このモデル表現に変換することをモデル化といいますが,取り扱う世界をせばめていくと,どんどんモデルは特殊化されていきます.つまり一般にはあまり使えなくなります.
例えば,落下運動の方程式を元にして,東京ー長野間の新幹線の280Kim走行から270Kmにおとした時に,50gのミカンを電車の床から170CMの高さから落とした時の数式を作り出すことができますが,これを,モデルとしたところで,これを利用した場面はあまり多くありません.
この最たる例が,パリコレのモデルでしょうね.
あんなに痩せこけて,高身長で,高飛車顔した女は,そうそう街を歩いていません.
・・・話がそれました.
先に結論から示します.
数学や物理モデルは,実験で出力された結果が,正しいかどうかを確認することや,般化で表現しきれない事実を(数学的に)付加することで,結果を予想することができます.
これに対し,Semanticなモデル(WaterFallやVee)は,物事を整理するときのひな型として利用することができます.
混沌とした,ものを構造的に,論理的に整理する助けです.
ちょうどこの中間,つまり数学的に正規化が可能でかつSemanticなものを取り扱うのが,オブジェクト指向モデルの原形になったERモデルです.
(数学的なものもそうでないものを取り扱えることから,わたしはERモデルこそが,究極のモデルだと思っています.古いモデルですが・・・)
翻って,SDMで,研究テーマや,担当しているプロジェクトをVeeモデルで表現しようというのは,
「Veeモデルの視点で,内容を整理しなおしてみよう」ということです.
一般に視点を変えると,これまで気付かなかったものに気付きます.
システム思考は,2x2表や,ツリー構造など,物事を構造的に表現し,理解しやすく考えやすく,そして第三者に分かりやすく伝えるのに役だちます.
個人の勝手な思い込みではなく,有用な考え方であることを示すためにVeeモデルを活用しようということです.
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