2011年8月24日水曜日

VPM: pp.12-

VPM: Identifying the project stakeholders


次の作業は,ソリューション方法を決定する範囲に存在する
重要なステークホールダーや団体の特定です.
プロジェクト活動に必要なステークホールダは,次のようなカテゴリに分かれます.


カストマーとユーザ
プロジェクト担当者
市場
専門組織やコミュニティ,標準化団体,立法関係組織


カストマーとユーザは同一のステークホルダーであることもあり得ます.


カストマーとユーザが別のケースは,
プロジェクト活動の資金を提供している会社内のマーケティング部門が,
カストマーである場合です.
プロジェクトの成果となる製品やサービスのエンドユーザにとって,
マーケティング部門は媒介者の役割を担います.



プロジェクト担当者には,重要なステークホールダーはすべて加えます.
プロジェクトチーム,出資企業,内部カストマー(マーケティング部門や販売部門),関連する機能組織の代表者です.


市場には,主に2つのステークホールダが存在します.
販売網担当者と,競合です.


専門組織やコミュニティ,標準化団体,立法関係組織は,
プロジェクトを実施メンバーや,コミュニケーションする際の用語や,ソリューション方法を検討する範囲に大きな影響を与えます.
これらの代表的なものを,リストしておきます.
特に大きな影響を考慮すべきものは,本書のappendix Bと
別冊のCommunication Project management のパート3に詳しく述べています.

団体リスト表記省略:教科書を見てください.












VPM: The professional atmosphere


SEIの役割は,実社会のソフトウエア工学者に助言をおこなうことであり,
具体的には
ソフトウエア中心に要求開発や,システム開発をおこない,さらに
維持継続を考えた時,
システムの企画段階から実際に利用する段階までのとおして
何がおこるか,何をすべきか予測できるようにすることです.

1987年までSW-CMM(Software Capability Maturity Model)が
ソフトウエア工学専用に使われていましたが,
2000年の夏にハードとソフトを包含した
つまりシステムエンジニアリング用のフレームワークが
CMMI Product Suitとして提案され
こちらが,使われるようになりました.

SEIは,システムエンジニアリングの分野における
3つの実務専門家のコミュニティのうちの一つです.
SEIは,
プロジェクトが対象とするスコープが,どんどん広がり,
影響する範囲やコミュニケーションを必要とする対象も拡大していくような状況下でも
プロジェクトメンバーがプロジェクトを成功させる専門家集団となるような
組織環境のありかたを検討しています.

また,
PMI (Project Management Institute)と
INCOSE (International Council on Systems Engineering)は,
それぞれ
プロジェクトマネジメントとシステムエンジニアリングの
実社会で仕事をしている専門家のコミュニティです.

===(嶋津恵子コメント)=====
「専門家」を示す語の使い分けをゼミでも説明しました.
Expert
Professional
Specialist
Authority
など,
意味を使い分けられるようにしましょう
===(嶋津恵子コメントここまで)=====

1995年に
INCOSEは,コミュニティの範囲を世界規模に広げ,
2004年に
CSEP(Certified Systems Engineering Professionals)の
資格プログラムを発足しました.

The INCOSE Systems Engineering Handbookは,
この資格の中身を案内するものです.

この本のパート2とパート3では,
欄外に"INCOSE"と表記して,関連する説明を記載しています.


PMIの発行するPMPの資格を持っていると,
特に米国におけるプロジェクトマネジメントの基本レベルを有していると判定することができます.


プロジェクトマネジャーとシステムエンジニアが,資格を取ることは
個人のキャリアアップを短期間に実現する良い方法です.


自己啓発に取り組んでいる実践者は,
資格取得を,取得そのものが目的ではなく,
自身のスキルを向上させ維持していく方法の一つとみています.


資格取得を推奨する企業や組織にとっては,
プロ意識や自己啓発を意識づける材料になります.



2 件のコメント:

  1. 新屋です。
    いつも楽しく拝読させていただいております。
    これからも、さらに迅速かつボリューミィな更新を楽しみにしております。

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  2. ボリューミィ・・・・・・・

    楽しく読めているなら結構,結構.

    老体に鞭打って頑張ります.(^^)v

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